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体験に基づいたSM(ソフト)の官能小説と雑記
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「可奈、彼氏とはどのくらいセックスするの?」

私は可奈の胸と顔を眺めながら尋ねた。

「は…い…えっと…彼とは…週に一度ぐらい…か…ナ」

「ラブホ行ってするの?」

「いえ…週末に…彼の家に行って…それで」

「彼氏のセックスはどう? マゾっぽいプレイを求められるんだっけ?」

「いえ、これまでは普通のエッチで、そんな気配すらなかったのに…最近急にで…」

「じゃあ、最初のうちは普通のセックスだったってわけだ」

「は…う、うん」

可奈は敬語まじりの言い方で戸惑うように答えた。自分でも、どういう口調で話せばいいのか分からない様子だった。

「でも彼氏の事はすごく好きだって言ってたよね。実際、彼氏とのセックスはどうだったの?」

「よかった…です。よかった…うん…でも…」

可奈は何か言いたげな様子で答える。

「でも? 物足りなかった?」

コクリと可奈が頷いた。

「彼は、私から見ても本当に素敵な人なの…格好いいし、スペックも高いし…優しいし…頭もいいし…安定してるし…」

「彼氏何やってるの?」

「…公務員…」

「なるほど。じゃ、自慢の彼氏だ」

「…ん。大学時代の友達からも羨ましがられてる…可奈にはもったいないくらいの彼氏だって ――実際、私もそう思うし…、自分には似合わないくらい、出来のいい彼氏だって…」

「でもマゾ?」

「あははっ」

胸を露出し、目の前の男に見られているという状態にもかかわらず、可奈はどこかリラックスしている様子だった。先ほどまでと違って、口調も滑らかになっていた。

「イケメンで頭良くて収入も安定してる…私がもっと色んな経験をして、色んな人と付き合った後、彼と知り合っていたら、きっと物足りないなんて思わなかったと思う…結婚相手としたらパーフェクトだもの」

「そうだね…確かにパーフェクト人間だ」

「友達にそういう事、相談したいって思っても、正直…こんな言い方したら何だけど、友達の彼氏より私の彼の方がレベルが上だって思ってるし、周りもそう思ってそうだから、贅沢だって非難されるのは目に見えてるし…。……性格悪いでしょ……私」

「正直なんだろ」

可奈は数回、首を振った。

「…自分でも贅沢な悩みだ…って思ってる…」

可奈は、こちらが驚くほど話した後、自分自身の心を探るように俯き、考え込んだ。
可奈は自分の世界に浸っていたが、やがて満足したように私を見た。

「ブラを取って」

私がそう言うと、躊躇うことなく両手を後ろに回してブラジャーを取った。小ぶりだが形の整ったバストが露になる。

しかし胸を晒した途端、緊張か、それとも羞恥からか、可奈の表情が少し強張った。可奈は私の視線の先を気にしながら、ブラジャーを手に持ったまま迷いを見せた。

「そこに置いて」

服と同じように重ねるよう伝えると、可奈は言われるままブラを置いた。そしてどこか不安げな表情で私を見る。

「それでいい」

私はそう言って立ち上がり、椅子に掛かっていた彼女の服を少し離れた場所にあるソファーに置いた。空になった椅子を私が座っていた椅子の目の前に移動させた。

「ここ、座って」

「…う、うん」

可奈が部屋に入ってから初めて声を出した。

私が何を求めているのか分からないのか、それとも胸を露出した事によって、どこか夢から覚めたような心境になったのか、彼女の表情からだけでは分かりかねた。

職場の同僚とは言え、私たちはプライベートの付き合いを一切したことがない。互いの心理など分かるはずもなかった。

彼女が座ると、私は彼女の目を見ず、わざと胸だけを見つめた。

「綺麗だ」

胸から目を離さずに言うと、可奈は少しだけ身をすぼめた。そのまま可奈の顔に視線を移すと、顔の緊張が解け、照れたような笑みを浮かべていた。

可奈の表情を見て、彼女の心境を感じた。胸を晒して緊張したのではなく、自分の体がどう受け止められたのか不安になったのだと。

「可奈」

名前を呼ぶと、可奈は目を見開いた。これまで、可奈の事は「お前」か、苗字でしか呼んでいなかったので、急に名前で呼ばれて驚いた様子だった。

「…はい」

可奈はかしこまったように小声で答えた。

「可奈、ちゃんと姿勢を正して、俺にお前の胸を良く見せて」

「はい…」

可奈は照れながらも背を正して胸を張った。小ぶりの乳房の上にちょこんとついた乳首が硬く勃起し、かすかに上を向いている。

可奈は言われるまま、私から目をそらさずボタンを一つずつ外すと、上着を近くの椅子に掛けた。

カチッとしたシルエットの上着を脱ぐと、胸元が大きく開いた女性らしい曲線のスタッズ付黒ワンピースが露になる。

可奈は少しかがみ、手を交差させるようにしてワンピースの裾を持ち、ゆっくりと上げていった。細いけれどもО脚気味の足が、彼女の性格に反した隙のように見え、妙にそそられた。

ワンピースの裾が膝上にあがり、太ももの半分を超えた辺りで、サスペンダータイプのストッキングが見えた。可奈の手が止まり、伺うような、迷いを含んだ目をする。

私は黙ったまま頷いた。可奈は安心したように軽く息を吐き、再びワンピースを上げ始めた。淡い紫色のレース付ショーツが見える。

そろそろと裾をあげ続けると、続いて女性らしい適度な肉付きのウエストが見えた。

ウエストに自信がないのか、裾をあげる可奈の手が少し早まる。脱ぎ始めてから一番早い場所だった。ショーツとそろいのブラジャーが露になった。

再び、可奈は手を止めた。そして息を吐くとまた、手を動かし始めた。裾が肩の位置まで上がると、可奈は一気にワンピースを脱ぎ、椅子に掛けた。

ワンピースを脱ぐと、髪の乱れを慌てて直し、可奈は再びこちらを向いた。

「そこまででいい。よく見せて」

可奈は手で体を隠すような事はしなかった。どちらかというと、見られる事で自分の気持ちを高めているような様子だった。

恍惚とした表情をしながら、遠くを見るような目でこちらを見ては、軽く目をつむり、また開けて見る。

何かを確かめるように、それを繰り返していた。自分を取り巻く空気を、残らず味わおうとしているように、大きく呼吸をしている。

私は可奈をそのまま立たせておくことにした。指示しなくとも、今の彼女は十分、露出の刺激を味わっている様子だったからだ。

私はそのまま、彼女を見つめ続けていた。
世はGW。静かな場所が好きな人間にとって、GWでの外出は、休むどころか普段より疲れることになる。

店に入ろうとしても込んでいるし、買い物をしようとしても自分のペースで見て回れない。そういうわけで、私は連休になると家にこもることが多くなった。

TVの情報番組では、GWに行きたい場所や、贅沢な食事などが特集されているが、贅沢という言葉を聞いて連想するのはやはり、食事や装飾品など高価な物を購入したり、楽しんだりすることなのだろうか。

私にとって贅沢とは、時間を無駄にすることだ。何もせずに過ごす。ただそれだけである。日ごろ10分で済ませる食事を2時間かける。料理を無駄に長く時間を掛けて作る。

そして食後に飲むコーヒーを、これまたゆっくり何杯も飲む。

普段、時間に追われ、時間を無駄にしないよう努めている者にとって、時間を無駄にすることほど贅沢なものはないのである。

せっかくの休日だからといって、平日には出来ない事をして平日以上に時間に追われることになるよりも、たまには時間を無駄にするという大人ならではの贅沢を存分に味わうのはどうだろうか。
今日は雑記を。

最近、女性と話している時に「Sですか? それともMですか?」なんて聞かれることが増えた。

以前はそんな話をする人はめったにいなかったのに、SMに対するハードルが低くなったのか、それともあくまで占い的な感覚で尋ねているのか。

聞く人によって意図は違うものかもしれないけど、私はほとんどの人が、どちらでもあり、どちらでもないと思っている。

某現代作家が以前、自身の事をSでもMでもなくN(neutral)だ、なんて冗談ぽく言っていたけれど、本当にその通りで、多くの人がどちらの要素も持っているのだと。

まれに、極端なSやMがいるけれども、そういう人たちは決して、自分の役割を変えることなどない。Sは完全にS。

プレイによって入れ替わるなどありえない行為なのだ。

誤解しないでほしいのは、私がそういった真性の人達を特別視しているわけでも、それ以外の人を否定したいわけでもない。むしろ逆かもしれない。

SMに限ったことではなく、人との関係は陰と陽みたいなもので、力によって簡単に変わってしまう。常にSを求められれば、Mを演じたくなる。Mを求められてばかりいれば、Sな自分を解放してみたくなる。

どちらかを演じることによって精神のバランスを取ることは、ごく自然なことなのだ。
可奈は口ごもり、うつむいて体をこわばらせて黙り込んでしまった。だがしばらくすると、恥ずかしがりながらも、ぽつりぽつりと言葉を選びながら自分の感情を吐露していった。

最初は、職場のわずらわしい人間関係がよぎり、可奈の誘いを警戒していたところもあったが、自分の気持ちに正直にあろうとする可奈の態度を見るうち、私は彼女の居場所を作ってやろうという気になりはじめていた。

居酒屋で可奈と飲み始めてから数時間後、店を出た私たちはラブホテルにいた。

可奈は、ごまかすことはしなかったが、確信めいた言葉も口にしなかった。しかし、彼女の表情から何を言おうとしているかは理解していたので、行く先を告げることもなくホテルに連れてきたのである。

可奈は部屋に入るまでは、素直に私についてきたが、扉を閉め、靴を脱いだ途端、少し迷った様子を見せて立ち止まり、先に椅子に腰掛けた私をじっと見た。

私は部屋の奥から可奈を待っていた。微かに芽生え始めた愛情にも似たある種の情をもって彼女を見つめていた。

可奈もまた、部屋に入ってきた。何も言わず肩にかけていたバッグの紐を片手で握り締めながら、ゆっくりと部屋に入り、私から少し離れた所で立ち止まった。

私たちは互いに何も言わず、見つめあっていた。可奈の瞳は潤み、酒によるものとは明らかに異なる頬の紅潮と相まって、職場では見せることのないギャップからくる魅力を見せた。

しばらく、そのまま見つめあっていると、可奈の視線が戸惑ったように動き始めた。こちらの言葉を待っているようだった。

「おいで」

私は手を軽く振って彼女を招く。

「ここに来て、バッグをそこに置いて」

可奈は私から視線をそらさず、軽くかがんで言われるままにバッグを置いた。そしてすっと立ち、私を見る。

椅子に掛けていると、彼女の背が意外と高いことに気がついた。

再び沈黙が訪れた。先ほどまでとは違い、可奈の表情から私に対する信頼が見て取れた。

確実に次の言葉が投げかけられるのだという確信のようだった。

可奈の微かに開いた唇と、潤んだ瞳の奥にある光が、私に何を求めるのかを強く伝えていた。

「…服を脱いで」

可奈は少しうつむき、上着のボタンに手をかけた。

「俺から目をそらさずに…ゆっくり…一枚ずつ…」

可奈は頷き、熱っぽい視線で私を見つめながら、一つずつボタンを外していった。
可奈が自分を誘っているのは、態度から明らかだった。

しかし、女性の中には気があるふりをするものの、いざ誘うと「そんな気はなかった」とはぐらかす人もいる。自分の価値を確認したがるタイプだ。

もし、可奈が私の好きな相手だったら乗るところだが、残念ながら可奈は私のタイプではない。

彼氏がいるという話はうそかもしれないし、割り切った関係を求めるふりして束縛するタイプかもしれない。私は可奈の意図を考えていた。

「…お前さ」

「うん」

「そういう話をするんだったら、場所選べ」

「あっ…」

可奈は夢から覚めたように、慌てて辺りを見回した。

「違うの、違うの。今日はこの話をする気はなかったから」

大きく手を振りながら、可奈は弁解する。

「そうなの?」

「うん。ふ…ふざけて彼氏の話をしようとしただけなのよ。本当に。そんなつもりじゃ…」

「そう」

「う、うん」

「本当にそう?」

「あ、えっと…。そう…」

可奈は目を泳がせる。うつむき、落ち着かないように髪をさわり、頬をおさえ、意味もなくテーブル上の箸の位置を変える。

私は可奈の言葉を待った。

しばらくそんな状態が続いた後、可奈は開き直ったように息をつき、私を見た。

「この場所を選んだのは、本当にそんなつもりがなかったからなの…でもSさんと話すうちに、Sさんなら笑わないんじゃないか…Sさんなら…受け入れてくれるんじゃないかって思ったんだと思う…信じてもらえないかもしれないけど、自分でもわけがわからないの。お酒が入っているからじゃなくて、気づいたら別人みたいに…言葉がこぼれて…」

私は黙ってうなずいた。

「はぁ…私ってホントバカ。恥ずかしい。こんなの私のキャラじゃないのに…。忘れて。Sさん。この事はホント、忘れて」

そう言って頬を赤らめ、可奈は落ち着きのない様子でテーブルの上の料理をつまむ。職場での男っぽい彼女とはまるで別人だ。

「本当に、忘れていいの?」

私は真顔で尋ねた。

「えっ…」

可奈ははっとしたように、私を見る。こちらの意図を探るように、目を動かす。

「忘れて…ほしい…ってわけじゃ…」

可奈は言葉をつまらせ、うつむいた。

「その…」

「…えっと…」

「…」

しばらく沈黙すると顔をあげ、何かを言おうとして言葉を飲み込む。

「じゃあ、しっかり覚えていて欲しいんだ」

「そ、そ、そういうわけじゃ…えっと…」

可奈はしどろもどろになりながら、慌てて手を振る。そしてまた口ごもり、こちらを見てはうつむき、またちらちら見る。

そんな可奈の様子を、私は無言のまま楽しんでいた。
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或るS(soft sadist)であるhisokです。

都内在住。体験に基づいたSM小説と雑記のブログ。


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